北京オリンピックのスキージャンプ混合団体で高梨沙羅選手がスーツ規定違反で失格になりました。高梨沙羅選手は過去にもスーツ規定違反を犯しており、常習癖が囁かれています。
この記事では、高梨沙羅選手によるスーツ規定違反やロシアによる陰謀論を見ていきます。
高梨沙羅はスーツ規定違反の常習「信じられない気持ち」
北京オリンピックの団体競技でまさかの規定違反になってしまった高梨沙羅選手。スーツの規定違反に関しては、国際スキー連盟によって以下のように決められています。
直立姿勢で、スーツ寸法はボディーと一致しなければならず、最大許容差はスーツのあらゆる部分において、ボディーに対しプラス1センチ~3センチ(女子は同2センチ~4センチ)とする 出典:日刊スポーツ
スキージャンプは空気抵抗を利用して飛距離を調節する競技です。特にスーツの股下に関しては表面積が増すことで飛距離に影響するため、ギリギリを攻めて飛距離を稼ごうとする選手もいます。このため高梨沙羅選手に限らず、他の選手も失格になるケースが少なくありません。
北京オリンピックという大舞台でミスを犯してしまった高梨沙羅選手ですが、過去にもジャンプの世界大会でスーツ規定違反により失格になった経験があります。
2018年12月にリレハンメルで開催されたノルディックスキーのワールドカップです。高梨沙羅選手は1日に行われた個人第2戦で、スーツ規定違反で失格となってしまいます。飛躍前のチェックで、高梨沙羅選手のスーツの股下の長さが規定より8ミリ短かったことが原因です。
試合後、高梨沙羅選手は報道陣に対して、険しい表情で次のように語ったと言います。
悔しい気持ちと、信じられないような気持ち 出典:スポニチアネックス

高梨沙羅が次に失格になったのは、2021年2月にオーストリア・ヒンツェンバッハで行われたW杯です。高梨沙羅選手は5日に行われた個人第5戦で、スーツ規定違反で失格となってしまいます。この時は、高梨沙羅選手のスーツの太もも部分が規定に違反しており、失格になってしまいました。
大舞台での常習的な規定違反による相次ぐ失格。高梨沙羅選手も常習的に失格になりたいわけではないと思いますが、過去にも失格になっていることを考えると、オリンという大舞台でこそしっかりと調整してほしかったというのが正直なところです
ロシアの陰謀説が浮上「オリンピック期間中に中国と戦略提携」
一方で、高梨沙羅選手は2018年の失格時に、「原因をしっかり突き止めて、今後こういうことがないようにしないといけない」とも話していました。その証拠に、股下の規定違反という飛距離に直接影響する違反はその後犯していません。
高梨沙羅選手による2018年のスーツ規定違反は、実はワールドカップでは初めての出来事でした。第1戦でも同じスーツを着て3位に入っていた高梨沙羅選手が「信じられない気持ち…」と口にしたのも、「同じスーツでまさか・・・」という気持ちがあってのことでしょう。

また、2021年のワールドカップで高梨沙羅選手が失格になった「太ももの規定違反」についても、飛距離への影響が小さいため、専門家からは「なぜ?」という声が挙がっています。高梨沙羅選手のスーツ規定違反に関して疑問を投げかけたのは、スキージャンプ団体金メダリストの原田雅彦氏です。
「(太ももは)意図的に広げるところではない」 (太もも部分での失格は)「聞いた事がない」 出典:日刊スポーツ

高梨沙羅選手は、スキージャンプの世界において「強さと美貌」を兼ね備えた選手として、知らない人はいないほど有名です。スキージャンプの団体戦という、ある意味「国の威信をかけた戦い」で失格の憂き目にあったことを見ると、何らかの「見えない力」を疑ってしまいます。
見えない力として浮かび上がるのが、冬のオリンピックで強さを見せる「ロシア」です。
中国とロシアは北京オリンピックが開幕する直前に、「無制限の戦略提携」(”no limits” partnership)を結んでいます。 「台湾の独立にも反対」という政治的に踏み込んだコメントもしたため、台湾がオリンピック開会式をボイコット予定、という事態にまで発展しました。

今回、スキージャンプの混合団体戦にはロシアチームも出場しています。ロシアは混合団体戦で2位でしたが、1回目の試技では3位(448.8)、2回目の試技では4位(441.5)でした。
一方、日本は1本目で高梨沙羅選手の失格で359.9点の8位だったものの、2本目は476.4の2位で2本目4位のロシアよりも好位置につけています。勝負にたらればは禁物ですが、仮に1本目で高梨沙羅選手が失格にならなければ、日本は合計900点を超えてロシアを上回っていたことは確実です。
今回、日本以外に1本目で失格になったチームには、オーストリアとドイツがいます。ドイツはカタリナ・アルトハウスという平昌オリン銀メダリストが失格となり、350.9点で2本目に進めませんでした。仮にドイツが2本目に進んでいれば、スコア的に日本と同等は残せた可能性は高いでしょう。
また、オーストリアも女子選手一名が規定違反で失格になりましたが、2本目は447.3で日本に次ぐ3位、総合でも5位に食い込んでいます。オーストリアも1回目の規定違反が無ければ、総合得点でロシアと同等以上のスコアを出していた可能性が高いで状況です。
■スキージャンプ混合団体 1本目と2本目の得点比較 ・ロシア:448.8点 + 441.5点 = 890.3(総合2位) ・日本:359.9点(一人失格、前回オリン銅メダリスト)+ 476.4点 = 836.3(総合4位) ・オーストリア:370.7点(一人失格)+447.3点 = 818.0(総合5位) ・ドイツ:350.9点(一人失格、前回オリン銀メダリスト)
1本目と2本目のジャンプの総得点は、プレッシャーで大ミスしない限り、大きく変わりません。日本、オーストリア、そしてドイツが1本目で失格(しかも有力選手)になっていなければ、ロシアがメダルを獲得する可能性は極めて低かったと言わざるを得ないでしょう。
オリンピック開幕に時期を合わせた「無制限の戦略提携」。中国とロシアによる戦略提携の範囲が「スポーツ」にまで及んでしまっていないか、オリンピックの行方を引き続き見守りたいと思います。
追記:高梨沙羅の失格理由は太もも「ノーマルヒルと同じスーツ」
スキージャンプの混合団体(1本目)で失格となってしまった高梨沙羅選手。スーツの規定違反に該当したのは「太もも」であることがわかりました。オリン関係者が取材に応じた内容です。
両太もも部分が規定よりも2センチ大きかった 出典:ライブブドアニュース
2021年の悪夢再び。。。先ほど記載したように、高梨沙羅選手は2021年のWカップでも太ももの規定違反で失格になっています。この大舞台でまた太もも!?と多くの方が耳を疑ったことは間違いありません。
さらに今回、高梨沙羅選手が失格になったスーツは、数日前のノーマルヒルで来ていたスーツと同じものでした。太ももが突如細くなる、スーツが数日で突如縮む、といった可能性が低いことからしても、不可解と言わざるを得ません。

泣き崩れる高梨沙羅選手。高梨沙羅選手は与えられたスーツを着ているだけのため、高梨沙羅選手に全く罪はありません。スタッフは事前にしっかりと確認したのか?と言いたくなる一方、「ハメられていないか」もしっかり検証してほしいと思います。
コメント